第2窓「機構の海」、鳴き交わしが6回目で初めて崩れる 1から7ではなく8まで数えて折り返す
湾岸倉庫街・第4号倉庫の第2定常窓「機構の海」で観測されている塔の「鳴き交わし」が、26日深夜からの開口で、既報どおり9月30日以来5回続いた「1から7で折り返す」規則を初めて外れ、8まで数えて1に戻るパターンを示したことが27日、分かった。次元調査課は「規則が崩れたことは、規則があったこと自体を裏返しに示しているとも言える」としつつ、意思疎通の証明と結びつける見解は今回も示していない。
■ 26日深夜、64分間の開口
第2窓「機構の海」は26日午後11時52分から開口し、27日午前0時56分まで64分間続いた。次元調査課によると、既報(9月30日・10月2日・6日・12日・21日)どおり、片方の塔が連打の数を1、2、3と増やしていく「鳴き交わし」は今回も序盤から確認された。窓番は当日の記録ノートに、1から7までは例によって几帳面に正の字を書き足していたという。ところが今回は7の次で折り返さず、8まで数が進んでから1に戻った。窓番は「正の字を書く手が、8画目で一度止まった」と振り返る。
■ 5回で止まった「再現性」
既報(10月23日)では、5回連続の一致を受けて次元調査課が「再現性は、もはや疑う段階ではない」との見解を示していた。今回の崩れはその直後に起きたことになる。次元調査課の担当者は27日の取材に「5回一致した時点で、6回目も当然同じだろうという空気が課内にもあったのは事実だ。だからこそ、8まで数えたという記録を最初に見たときは、読み間違いかと耳を疑った」と話した。録音データでも波形は明瞭で、聞き間違いの可能性は低いという。
■ 「崩れたことも、記録する」
意思疎通との断定を避ける五原則(本紙既報)は今回も崩していない。担当者は「数える意図があったのか、そもそも数などではなく別の現象を人間側が数として読み取っていただけなのか——その判断材料は今回も増えていない」と説明する。一方で「規則が崩れたという事実は、規則が存在していたという前提がなければ崩れることもない。どちらにも転ぶ話で、慎重に扱いたい」と述べ、崩れたこと自体を観測記録として残す方針を示した。
既報どおり、この観測記録は10月23日にロボット法制審議会の非公開会合へ資料として提出された実績がある。次元調査課は今回の「8への変化」についても、11月上旬に予定する外部有識者検討会(座長・梶浦悦子氏、既報)に報告する方針だが、正式な議題への追加は見送る見通しだという。「毎回の揺れを議題にしていくと、本当に重みのある議題が埋もれてしまう」とのことだ。
■ 窓番の夜
当夜、観測室に詰めていた窓番は匿名を条件に取材に応じた。「5回続いたときは、正直どこかで『今夜も同じだろう』と気を抜いていた部分があった。8まで数えたと分かった瞬間、鉛筆を持つ手に汗をかいた」。塔の群体そのものの姿に変化は見られず、崩れた回も開口時間・音量に既報と比べて突出した違いはなかったという。「向こうが何かを変えたのか、こちらの受け取り方が追いついていないだけなのか。どちらであっても、次に開いたときにまた数えるしかない」と話した。
■ 今後
次元調査課は、次回以降の開口でも引き続き鳴き交わしの記録を続け、7回目以降が再び1から7に戻るか、8のまま続くか、あるいはさらに変化するかを注視する。担当者は「意味を急いで決めるより、記録を積むほうが先だ」と繰り返した。既報どおり、群体の意図・正体とも未解明のまま温存される。




