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子ども靴1足、第122系統に 製法は「隣の世界」第31系統と酷似、鑑定センターも困惑

2026年(透暦52年)9月21日 (社会部・真柴湊) English

©東亰新報

砂町の路上で19日夜に見つかった子ども用の靴1足が、既知121系統のいずれとも同位体比が一致しないため、21日付で暫定第122系統として登録された。第三鑑定センターによると、靴の縫製・底材の技法が、既報の「隣の世界」こと第31系統(亀戸の三輪車など)の生活用品群と酷似しているという。同位体比は明確に別系統でありながら製法だけが似ているという事例は初めてで、センターは「系統が違う、というだけでは説明がつかない」と困惑を隠さない。

■ 砂町の路上で片方だけ

19日午後9時ごろ、砂町の路上で通行人の女性(52)が子ども用の靴1足を見つけ、交番に届け出た。サイズは日ノ國の子ども靴でいえば15センチ前後、片方のみで対になる靴は見つかっていない。TDAが回収し第三鑑定センターへ搬送、21日の一次分析で既知121系統のいずれとも同位体比が一致しないことが確認され、暫定第122系統として登録された。

■ 製法が第31系統と酷似

センターが今回とりわけ注目したのは、同位体比という「由来」の指標ではなく、縫製と底材という「作り方」の指標だった。既報の第31系統は、三輪車(透暦9年)、鍋(透暦22年)、木箱(透暦33年)、長靴の片方(透暦40年)と、いずれも生活用品ばかりが漂着し「暮らしの気配の濃い系統」「隣の世界」と俗称されてきた。今回の靴は同位体比こそ第31系統と明確に異なり別系統と判定されたが、靴底の縫い付け方と、爪先部分の補強の当て方が、第31系統の長靴(透暦40年発見)の技法とほぼ一致するという。

■ 「系統が違う、では説明がつかない」

第三鑑定センターの担当者は「同位体比が違う以上、由来となる世界線そのものは別だと判断せざるを得ない。ただ、まったく無関係の世界線で、同じ縫い方をする人がいるというのも、それはそれで不思議な話だ」と困惑を隠さなかった。センターでは、偶然の技術的収斂(同じ問題には同じ答えが出やすいという仮説)と、これまで見えていなかった系統間の間接的なつながりの両方を検討課題として残す方針という。既報のとおり「隣の世界」第31系統そのものには定常窓がなく、直接の観測手段はない。

■ 「第31との関係」、騒ぎになるも決着せず

このニュースは、既報の第31系統に関心を持つ市民の間で早くも話題になっている。第三鑑定センターの窓口には21日、「第31系統と関係があるのか」という趣旨の問い合わせが例年にない数寄せられたといい、広報担当者は「関係がある、とも、ない、とも申し上げられる材料がまだない」と繰り返すにとどめた。既報の第150系統(深川の鈴)の担当者と同じく、今回の担当者も「1点だけで判断するのは時期尚早」との立場を崩していない。

■ 落とし主は見つからず

靴を見つけた女性は「片方だけというのが、逆に落とした人の姿を想像させて、ちょっと切ない気持ちになった」と話す。国庫帰属となるため落とし主探しの対象にはならないが、TDAは「対になる靴が別の場所で見つかる可能性はゼロではない」としており、今後の続報の種として温存される形になった。

■ 登録ペース、なお2週間に1件前後

既報のとおり第三鑑定センターの新系統登録ペースはおおむね2週間に1件で推移しており、9月18日の第150系統からわずか3日での登録となった今回は、やや早いペースだという。センターは「ペースの変動そのものに強い意味を見いだすべきではない」と改めて呼びかけている。

本鑑定には数カ月を要する見通し。危険性を示す所見は今のところない。

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