速報
← トップへ戻る

スポーツ

走塔・通算88回大会、甲田星羅が初優勝 垂水大地を0.8秒差で振り切る

2026年(透暦52年)10月25日 (文化部・遠野汀) English

©東亰新報

高層建築の階段を駆け上がる競技「走塔」の月例大会(通算88回)が25日、京橋本社ビル(42階建て)で開かれた。消防局チームの甲田星羅(24)が42階・11分24秒で初優勝し、既報どおり今季5回優勝の東亰走塔クラブ・垂水大地(38)を0.8秒差で振り切った。甲田は9月の大会で大会新人記録を出してから1カ月、「半年前は3階で息が上がっていた」選手が、今季の顔ぶれの頂点に立った。

■ 合同練習から11日、本番で並走

既報(14日)のとおり、東亰走塔クラブと消防局チームは本番2週間前の14日、京橋本社ビルで合同練習を行い、9月の大会で優勝した垂水大地(38)と新人記録保持者の甲田星羅(24)が同じ階段を並走していた。25日の本番は、既報どおり今月下旬の開催となり、通算88回を数えた。

レースは中盤まで垂水が先行したが、既報の合同練習で垂水の呼吸の整え方を間近に見て学んだという甲田が、30階を過ぎた踊り場から一気にペースを上げた。最終的に甲田は42階・11分24秒でフィニッシュし、垂水の11分32秒(9月大会の優勝時と同タイム)を0.8秒上回った。消防局チームの参加は既報どおり3年前から続いており、3年目にして初めての月例大会優勝となった。

■ 甲田星羅「合同練習で見えたものが、そのまま出た」

甲田は「垂水さんの後ろについて走ると、どこで息を整えているかが分かる、と合同練習のときに申し上げたが、今日はその場所を自分の体で再現できた。30階からの踊り場で、まだいける、と思えたのは初めてだった」と振り返った。既報どおり今年3月に消防局に採用されたばかりで、走塔は職務訓練の一環として始めたという。「半年前は3階で息が上がっていて、上を見るのも怖かった。今日、優勝が決まった瞬間は、怖かった頃の自分がいちばん遠くに感じられた」と話した。

■ 垂水大地「負けたのは今季初めてだが」

東亰走塔クラブの垂水大地は、既報どおり今季5回の優勝を誇るベテランだが、今回は初めて今季の黒星を記録した。「負けたのは今季初めてだが、競うより見て覚える時間だと思っている、と合同練習のときに言った言葉に、噓はなかったと思う。甲田が自分の登り方を自分のものにして、それで上回っていったのなら、負け方として悪くない」と、既報の口癖どおり控えめなコメントを残した。垂水は10年近く走塔を続けており、「走塔クラブの立ち上げ当初は参加者が10人に満たない日もあった、と以前にも話したが、今は消防局の若手がこうして自分を上回っていく。これも裾野が広がった形の一つだと思う」と評した。

■ 消防局チーム隊長「若手の空気が変わる」

消防局チームを率いる隊長は「甲田のように半年で結果を出す選手が出てくると、若手全体の空気が良くなる、と9月の大会のときに申し上げたが、今回の優勝で、その空気がさらに一段変わったと感じている」と話した。消防局チームの参加は高層建築での救助活動を想定した体力づくりの一環という位置づけに既報どおり変わりはなく、「タイムを競うこと自体が目的ではないが、優勝という結果が出た以上、隊員の意識はまた変わるだろう」と続けた。

■ 大学サークル、今回も招待参加

既報(9月25日)の東亰理工大学・登山サークルからの招待参加は今回も継続し、3人が出場した。大会運営は既報どおり「来月以降、学生枠の正式な設置も検討したい」としており、今回出場した学生の一人は「甲田さんの優勝を間近で見られて、自分もいつかこの階段で勝負したいと思った」と話した。

■ 遠野汀記者の視点

9月の大会で「半年前は3階で息が上がっていた」と語った甲田星羅が、1カ月後にベテランを振り切って頂点に立った。合同練習で見て覚えたものを、本番の踊り場で自分のものに変えてみせた――それだけの話だが、それだけで十分にドラマになる競技が、この走塔なのだと思う。次回大会は11月下旬、同じ京橋本社ビルで開催予定。

広告

AD

六角球、東亰ヘクス8連勝中。

次節(第10節)のチケット好評発売中。

関連記事

  • スポーツ

    走塔、京橋本社ビルで月例大会 消防局の新人・甲田星羅が新人記録

    高層建築の階段を駆け上がる競技「走塔」の月例大会が25日、京橋本社ビル(42階建て)で開かれた。優勝は東亰走塔クラブのベテラン・垂水大地(38)で42階・11分32秒。2位には消防局チームの新人・甲田星羅(24)が42階・11分58秒で入り、大会の新人記録を更新した。甲田は「半年前は3階で息が上がっていた」と振り返った。

  • スポーツ

    走塔、月例大会へ合同練習 東亰走塔クラブと消防局チーム

    東亰走塔クラブと消防局チームは14日、京橋本社ビルで今月下旬の月例大会(通算88回)に向けた合同練習を行った。既報の9月大会で優勝した垂水大地(38)と、新人記録を持つ消防局の甲田星羅(24)が同じ階段を並走した。