カイエ3世来訪、4日間の経済効果を集計 窓グッズ・観光消費が押し上げ
市観光局は22日、既報どおり22日に離亰した瑠海国王カイエ3世の4日間の来訪について、関連消費の速報値を発表した。窓グッズ・宿泊・飲食を中心に例年同期の約1.8倍の消費があったと見積もられ、観測関連株にも限定的な買いが入った。一方、外務省は碧海諸島を交えた三カ国の観測協力の枠組みについて、来年にかけて予備的な検討を始める方針も明らかにした。
■ 窓グッズ、品切れ続出の4日間
市観光局は22日、19日から22日までのカイエ3世来訪期間中の関連消費について速報値をまとめた。羽田空路の連絡船着き場周辺や第1窓の見学路沿いにある土産店では、既報の灯しの街モチーフの絵葉書・小物を扱う灯窓茶房を含む数店で一時品切れが発生し、来訪期間の売り上げは例年同期の約1.8倍に達したという。灯窓茶房の店主は「国王様が見学された窓だと知って買っていく方が多かった。正直、こんなに売れるとは思っていなかった」と話した。
■ 宿泊・飲食、京橋周辺で押し上げ
観光局によると、署名式が行われた京橋の迎賓施設周辺のホテル・飲食店でも、来訪期間中の客室稼働率・来客数が例年より明確に上昇した。京橋のあるホテルの担当者は「報道関係者の宿泊に加え、見学に合わせて来亰した観光客の予約も目立った。4日間限定の効果とはいえ、ありがたい数字だった」と話す。市は「国賓来訪そのものを観光資源として位置づけるのは今回が最初のケースに近い。今後の参考にしたい」としている。
■ 観測関連株、限定的だが続伸
21日・22日の取引で、既報(19日)の碧海諸島向け観測機器の価格試算で買われていた東亰精密光学の株価は、来訪期間を通じて小幅ながら底堅い動きを続けた。市場関係者の一人は「来訪そのものが直接業績に結びつくわけではないが、瑠海海域帯への足場拡大への期待というストーリーが続いたことは、株価の下支えになった」と分析する。星洲取引所の東亰漂着物指数(TDI)先物にも小幅な買いが入ったという。
■ 碧海諸島を交えた三カ国協力、予備的な検討へ
外務省は22日、既報(9月12日・10月18日)の碧海諸島からの協力要請を踏まえ、瑠海・碧海諸島・日ノ國の三カ国による観測協力の枠組みについて、来年にかけて予備的な検討を始める方針を明らかにした。外務省筋は「現時点では検討を始めるというだけで、協定化の時期や規模は何も決まっていない。瑠海との先行派遣(11月10日ごろから、既報)の実務がどう積み上がるかを見ながら、慎重に進めたい」と述べた。碧海諸島の在京関係者は「漁場を共有する瑠海の枠組みに相乗りできる可能性が出てきたことは歓迎したいが、まだ入り口に立ったところだと理解している」とコメントした。
■ 東亰精密光学「規模はまだ読めない」
碧海諸島向けの観測機器の価格試算に既に着手している東亰精密光学の幹部は「三カ国の枠組みという話が出てきたこと自体は心強いが、現段階では弊社の試算に直接影響するような具体的な数字は何もない。瑠海向けの実績を積みながら、碧海諸島向けの提案を仕上げていく、これまでの方針に変わりはない」と話した。
■ 窓条約の覚書問題とは別筋
甲斐谷の取材に対し経済産業省の窓機部品担当筋は、既報(21日)の窓条約の覚書をめぐる論点と、今回の三カ国協力の検討は「現時点では別の筋として扱っている」と整理した。「覚書の扱いが固まらないうちに、新しい協力の枠組みの話が先走ると、産業界にも混乱が生じかねない。順番としては、まず窓条約本体の調印を見届けてからの話になるだろう」との見方を示した。
■ 来訪は「一度きりの打ち上げ花火」にしない
市観光局の担当者は「4日間の数字が良かったことは良かったが、これを一度きりの打ち上げ花火にしないことが大事だと思っている。来年、答礼訪問(既報)が実現すれば、また違った形での関心が生まれるはずだ」と総括した。灯窓茶房の店主も「品切れしたぶんは、ちゃんと作って補充する。国王様が来てくれた縁を、来年もその先も、ちゃんと繋いでいきたい」と話した。





