碧海諸島向け観測機器、初期案を11月中旬までに提示へ 東亰精密光学
既報(18日)の碧海諸島向け観測機器の価格試算について、東亰精密光学は27日、小型携行型観測機を軸にした供与規模・価格モデルの初期案を11月中旬までに外務省と碧海諸島側へ提示する方針を明らかにした。瑠海王国への先行派遣(11月10日出発、既報)の枠組みを参考にしつつ、規模は縮小版にとどめる見通し。
■ 試算から提案へ、一段進む
既報(18日)のとおり、東亰精密光学は碧海諸島からの観測機器導入支援要請(既報13日)を受け、国際事業チームが小型携行型観測機を軸にした供与規模・価格モデルの試算に着手していた。同社は27日、試算がまとまり、外務省と碧海諸島側へ提示する初期案の作成に入ったと明らかにした。広報担当者は「瑠海向けのような人的派遣ではなく、機器の供与と短期研修が中心になる。まずは碧海諸島の国土・人口に見合った、現実的な規模の案を示したい」と説明した。提示の時期は11月中旬までを目標とする。
■ 瑠海の枠組みを参考に、規模は縮小版
初期案のたたき台には、既報どおり瑠海王国への鑑定人材先行派遣(技官2人、出発11月10日に確定・既報26日)の枠組みが参考にされている。ただし瑠海が人的協力を軸にしたのに対し、碧海諸島向けは機器の供与と短期の研修が中心になる見通しで、規模も一桁小さいという。外務省筋は「瑠海との関係を踏まえた要請であることは理解しているが、同じ枠組みをそのまま当てはめるわけではない。碧海諸島には碧海諸島の身の丈がある」と述べ、個別に検討を進める姿勢を改めて示した。
■ 本契約合意の直後、別件として並走
東亰精密光学は既報(24日)に瀛創科技との窓機向け精密レンズ部品の本契約に正式合意しており、来月から量産準備に入る予定。同社幹部は「本契約とは完全に別の案件だが、国際事業チームとしては同時に二つの話を進めている形になる。窓条約の覚書の扱い(既報27日)が固まっていないこともあり、見通しを立てにくい部分はあるが、碧海諸島の件は規模が小さい分、動きやすい」と話した。市場の反応は限定的で、27日の同社株は前日比0.1%高とほぼ平静だった。
■ 碧海諸島側の受け止め
碧海諸島の在京関係者は27日、「初期案の提示を待っている段階。瑠海とは漁場を共有する友好国として、長く協力関係を築いてきた経緯がある。機器の導入が実現すれば、漁網にかかって見つかる漂着物の扱いも変わってくるはずだ」とコメントした。既報(22日)の瑠海・碧海諸島・日ノ國の三カ国観測協力枠組みの予備的検討とは別筋の、二国間の個別案件として整理される。
■ 窓条約の覚書問題とは別筋
27日発表の窓条約協議・日ノ國代表団(既報)に東亰精密光学の国際事業担当幹部が技術顧問として加わったことについて、同社は「碧海諸島向けの案件とは直接の関係はない。ただ、同じ国際事業チームが並行して動いている以上、社内の人員配分には多少の調整が要る」と説明した。外務省も「窓条約の覚書(アメリアが求める同盟国優先供与)の扱いと、碧海諸島への機器供与は、制度上まったく別の枠組みだ」と改めて整理し、一方の交渉が他方の判断に影響しないよう留意していく考えを示した。
■ 今後
東亰精密光学は11月中旬までの初期案提示に向け、来月前半に社内の最終調整を行う予定。価格・規模が固まれば、碧海諸島側の予算審議を経て、早ければ来年度内の導入開始を目指すという。外務省は「瑠海先行派遣の実務が進む様子を見ながら、碧海諸島の件も並行して検討していく」との立場を維持している。


